女性に多いと言われる「貧血」
サロンのお客様やスクールの生徒さんの中にも、貧血気味という方がいらしゃるかと思います。
ちょっとフラフラすることがあるんです。
少し息切れしやすいんですよね。
それくらいの会話で軽く済ましてませんか?
血液の働きを考えると、貧血って、あまり軽く考えないほうがいいかもしれませんよ。
一般的に、貧血とは血液中のヘモグロビン濃度や赤血球数が基準値を下回った状態をいいます。
体の中を流れる血液。
一番重要な仕事は、酸素を全身に運ぶことです。
血液は、赤血球や白血球、血小板という細胞成分と、血漿(けっしょう)という液体成分でできています。
その中で酸素を運ぶ役目を担っているのが赤血球。
細胞成分の大半を占めています。
赤血球は鉄を含むヘモグロビンが入った柔らかい袋のような細胞です。
ヘモグロビンの中には鉄が含まれていて、この鉄に酸素が結合することで赤血球の中に取り込まれ、全身を巡って各細胞たちに酸素を届けることができるのです。
わたしたちのカラダは37兆個ほどの細胞が集まってできています。
わたしたちが「生きている」というのは、その37兆個の細胞たちが、それぞれちゃんと機能しているということ。
胃がちゃんと働いている = 胃を作っている各細胞がちゃんと働いている
エストロゲンが分泌される = エストロゲンを作る細胞がちゃんと働いている
ということなのです。
そして、細胞が機能するためには『酸素』が必要不可欠で、その酸素を運んでいるのが赤血球。
酸素を運ぶ赤血球の数が少なかったり、赤血球はあったとしても酸素と結合するための鉄を持っているヘモグロビンの量が少なかったりしたら、、、。
37兆個の細胞たちの働きが鈍くなってしまう!ということになりかねません。
つまりそれは臓器がきちんと機能できなくなってしまうということに繋がるのです。
こうやって細胞レベルで考えると、
「昔から貧血気味で、朝礼とかでよく倒れてたんですよねぇ」
なんて、軽い笑い話で済ましている場合ではないのです。
貧血、甘く見ないでくださいね。
貧血の話を、細胞レベルで考えてみましたが、アロマを使うのに、細胞の勉強まで必要なの?と聞かれることがあります。
絶対に必要!とまでは言いませんが、アロマセラピストやアロマインストラクターさんは知っておいて損はありません。
いえ、むしろ知っておいたほうがいいでしょう。
細胞レベルで身体の機能を理解していると、お客様に対してできるアドバイス、ご提案の質が変わりますから。
医師ではないアロマセラピストやアロマインストラクターが、体のことを学ぶのは【アロマで治すため】ではありません。
生徒さんやお客様が気づいていないことを拾い、必要であれば医療に繋げるためです。
セルフメディケーションが推奨されている今、アロマセラピストやインストラクターの存在意義は、そんなところにも見いだせるのではないでしょうか。