心や体のケアに使えるアロマテラピー。
エッセンシャルオイル(精油)は香らせるだけではなく、肌に塗るという使い方をすることもできます。

エッセンシャルオイル(精油)をお肌に塗るという使い方をするときに欠かせない材料がキャリアオイル(植物油)です。

アロマテラピーでキャリアオイル(植物油)を使うのはどうして?油ならなんでも大丈夫?

キャリアオイル(植物油)についてご紹介します。

 

キャリアオイル(植物油)ってなに?

キャリアオイル(植物油)は、アロマテラピーで使う植物由来の油脂(やワックス)のことです。

ホホバオイル、スイートアーモンドオイル、オリーブオイルなどたくさんの種類があります。

ちなみに、エッセンシャルオイル(精油)も「オイル」「油」という字を使いますが、油脂ではありません。

このあたりは有機化学のお話になるので少し難しいかもしれませんね。

 

 

キャリアオイル(植物油)をアロマで使う理由

アロマテラピーでキャリアオイル(植物油)を使う主な理由はこちらです。

1.エッセンシャルオイル(精油)を薄めて刺激をやわらげる
2.エッセンシャルオイル(精油)の揮発を抑え留めることで吸収量を増加させる
3.キャリアオイル(植物油)そのものに期待できる効果を取り入れる

それぞれを詳しく見ていきましょう。

 

1.エッセンシャルオイル(精油)を薄めて刺激をやわらげる

エッセンシャルオイル(精油)は、植物が作った天然物質です。

天然と聞くと「優しい」という印象を持たれることが多いかと思いますが、エッセンシャルオイル(精油)は肌への刺激がそれなりにあるもの

そのため、エッセンシャルオイル(精油)をそのまま原液で肌に塗ると、荒れたりカブレたり…というトラブルになることも。

そのようなトラブルを避けるために、お肌に塗るという使い方をするときには、必ずキャリアオイル(植物油)を使って、エッセンシャルオイル(精油)を薄めます。

「精油を◯%濃度に希釈して…」というのは、エッセンシャルオイル(精油)をキャリアオイル(植物油)で薄めてくださいねということです。

 

2.エッセンシャルオイル(精油)の揮発を抑え留めることで吸収量を増加させる

エッセンシャルオイル(精油)には揮発するという特性があり、キャリアオイル(植物油)は不揮発性物質です。

 

きはつ【揮発】
( 名 ) スル
① 常温で液体が気体になること。
② 「揮発油」の略。

出典 三省堂大辞林 第三版

 

揮発性のエッセンシャルオイル(精油)を不揮発性のキャリアオイル(植物油)と混ぜることで、エッセンシャルオイル(精油)の皮膚からの揮発を抑え、より皮膚へ吸収されやすくします。

 

3.キャリアオイル(植物油)そのものに期待できる効果を取り入れる

エッセンシャルオイル(精油)と同じように、キャリアオイル(植物油)にもいろいろな種類があり、違った特徴を持っています。

保湿効果が高いもの、細胞修復効果が期待できるものなど、肌質や目的に合わせてキャリアオイル(植物油)を使い分けることもできます。

FullSizeRender (2)

 

 

アロマテラピーで使うキャリアオイル(植物油)の選び方

アロマテラピーで使うキャリアオイル(植物油)ですが、同じ名前のものがスーパーなどでも売られています。

名前が同じならスーパーで売っているものでも大丈夫?

そんなことはありません。アロマテラピーで使うキャリアオイル(植物油)を選ぶときのポイントはこちらです。

1.植物を原料とした油脂またはワックスであること
2.化粧品グレードのもの
3.パラベンなどの酸化防止剤が含まれていないもの
4.農薬や重金属など健康被害の原因になるものが含まれていないもの

こちらも詳しく確認していきましょう。

 

1.植物を原料とした油脂またはワックス

動物由来のもの、石油由来のものなど、いわゆる「油」にはいろいろな種類があります。

動物由来や石油由来の油が悪いものということではありませんが、アロマテラピーで使用するのには向いていません。

ホホバオイル、スイートアーモンドオイル、アルガンオイル、シアバターなど、植物由来のものを選ぶようにしましょう。

※ホホバオイルは正確には「液状ワックス」です

2.化粧品グレードのもの

植物を原料とした植物油には、食用と化粧品用があります。

原料は同じですが、香りや色、味、質感(触った感じ)などに違いがあります。
これは、製造過程における「精製度」によって発生する違いです。

食用は食用に適した、化粧品用には化粧品に適した作り方をしているということですね。

アロマテラピーでは、「肌に塗る」ときに植物油を使うわけですから、化粧品用を選んでいただくのがいいでしょう。

食用の植物油が必ずしも悪いということではありません。
でも、肌に塗るという前提で作られている化粧品用を使うほうが安心ですよね。

 

3.パラベンなどの酸化防止剤が含まれていないもの

オイルが酸化することで起こるトラブルを避けるための酸化防止剤ですが、場合によってはそれ自体が皮膚トラブルやアレルギーの原因になることもあります。

添加物がないものを選んでください。

 

4.農薬や重金属など健康被害の原因になるものが含まれていないもの

材料となる植物に、農薬や体の中に入ったら蓄積されて健康被害を起こすような重金属類などが含まれていたとしたら…その物質が親油性(油に溶けやすい)の性質を持つものであれば、キャリアオイル(植物油)の中に含まれてしまう場合があります。

そのようなリスクがあるキャリアオイル(植物油)を肌に塗る…考えただけでもゾッとしますね。

製造メーカーでロットごとにチェックされ、問題ないという情報を提示してくれているものが安心です。

 

5.どんな脂肪酸が含まれているかわかると、なお良し

エッセンシャルオイル(精油)の成分構成がそれぞれ違うのと同じように、キャリアオイル(植物油)も種類によって成分組成が違います。

キャリアオイル(植物油)のメイン成分は「脂肪酸」
オレイン酸とかリノール酸とか聞いたことありませんか?それです。

どんな脂肪酸がどれくらい含まれているかで、キャリアオイル(植物油)の性質が変わります。

目的に合わせて使い分けをしたいということでしたら、成分分析表などで脂肪酸組成がわかるものを選ぶといいでしょう。

ただ、今現在、商品ごとに分析表が添付されているメーカーさんは多くないのが現状です。

 

キャリアオイル(植物油)を売っている場所

先ほども触れましたが、植物性の油自体はスーパーの食品売場でも売っています。

でも、それはあくまでも「食品」としての油脂。

食べられる=肌に塗っても大丈夫、ではありませんので注意してください。

アロマテラピーで使うキャリアオイル(植物油)は、エッセンシャルオイル(精油)と同じように、アロマテラピー専門店で購入するのがおすすめです。

ちなみに、わたしが植物油を購入しているショップはこちらです。

生活の木フロリハナなどもおすすめです。

 

 

おすすめのキャリアオイル(植物油)5種

いろいろあるキャリアオイル(植物油)。

どれを買ったらいいんだろう…?悩みますよね。

最初から何種類も揃える必要はありません。ここではおすすめのキャリアオイル(植物油)5種類をご紹介します。

最初の1本!なら

ホホバオイル、ファーナスオイルがおすすめです。

傷みににくく(酸化しにくく)、使い心地も比較的軽やかなので、オイルを使い慣れていない方にも使いやすいキャリアオイル(植物油)です。

ホホバオイル 100ml 12355 キャリアオイル ( 化粧油 マッサージオイル ) 植物性でアロマテラピーに最適なオイルを厳選。天然 自然 オーガニック アロマ 日本人のお肌に、安心してご利用いただけます 健草医学舎 KENSO ケンソー ( 送料無料 ) 植物油

価格:2,808円
(2018/3/30 13:56時点)
感想(63件)

 

ファーナスオイル 100ml 12352 キャリアオイル ( 化粧油 マッサージオイル ) 植物性でアロマテラピーに最適なオイルを厳選。天然 自然 オーガニック アロマ 日本人のお肌に、安心してご利用いただけます。 健草医学舎 KENSO ケンソー ( 送料無料 ) 植物油

価格:2,808円
(2018/3/30 13:57時点)
感想(28件)

プラスαで用意したいもの

特にスキンケアオイルを作りたいという場合は、上記のオイルだけではなく、お肌への特性が期待できるキャリアオイル(植物油)を取り入れるのもおすすめです。

ただし、ローズヒップオイルは傷みやすい(酸化しやすい)ので、早めに使い切るようにしてください。

プラナロム/PRANAROM キャリアオイル カレンデュラオイル

価格:3,240円
(2018/3/30 14:00時点)
感想(9件)

 

プラナロム/PRANAROM キャリアオイル アルガンオイル

価格:3,564円
(2018/3/30 14:01時点)
感想(4件)

 

プラナロム/PRANAROM キャリアオイル ローズヒップオイル

価格:4,212円
(2018/3/30 14:01時点)
感想(7件)

まとめ

キャリアオイル(植物油)にエッセンシャルオイル(精油)を薄めて使うときの濃度は1%程度のことがほとんどです。

つまり、残りの99%はキャリアオイル(植物油)なんですね。

そう考えると、キャリアオイル(植物油)も安全なものを選びたいものです。

また、エッセンシャルオイル(精油)だけでなく、キャリアオイル(植物油)も目的に合わせて使い分けられるようになったら、アロマテラピーの幅が広がります。

影の主役とも言えるキャリアオイル(植物油)、ぜひ注目してみてくださいね。